コンサルタントの酒井です。
「メンテナンスをしていますか?」と突然、尋ねられたら、あなたはどのように答えますか?
ある人は、
「はい、定期的に運動することを心がけていますよ」と答えるかもしれませんし、
ある人は、
「いやぁ、なかなかできていませんね。車検のときくらいです」と答えるかもしれません。
「メンテナンス」という言葉を聞いた時に、連想するものが自分の体だったり、所有しているクルマだったりと、人によってそれぞれなのではないでしょうか?
あらためて整理するまでもありませんが、メンテナンスとは、「何かをきちんと使える状態に維持しようとする行為」のことを指します。
日本語に直すと、整備、営繕、保全、維持、保守、管理となります。
つまり、【メンテナンス=管理】というわけです。
…そうです、お気づきになりましたか?
営業活動のメンテナンス、やっていますか?
予材管理とは、「予材をメンテナンスする」行為とも言えます。
反対に、予材をメンテナンスできていないものは、そもそも予材管理とは呼べません。
予材管理とは、目標の2倍の予材(予定材料)をあらかじめ積み上げ、目標未達成リスクを回避するという営業マネジメント手法ですが、現時点での予材の状態を表示することではじめて、目標とのギャップが認識でき、ギャップを埋めるための打ち手を考えることができます。
つまり、現時点での予材の状態が正しく表示されていることが大前提です。
想像してみてください。
どんなに高性能のナビだとしても、現在地を表示することができなければ、目的地への案内はできません。
現在地が表示されていなかったり、全然違う場所が現在地と表示されていたりしたら、どうでしょうか?
当然のことながら、目的地へのナビゲーションを間違えてしまいます。
ある場所にある時間までに到着するために、歩いていけば間に合うとナビゲーションされたのに、実際に歩いてみたら、全然たどり着けない。よくよく調べてみたら、実際は、クルマに乗ってなんとかギリギリ間に合うような距離があった、、、
なんてことがあったとしたら、はじめから徒歩ではたどり着けるわけがなかったのです。
予材管理は営業活動のナビゲーション
予材管理はナビと同じです。
予材管理シートでは、現在の予材状態をすべて正しく書き出すことで、現状と目標とのギャップがどれくらいあるのかを正しく把握できます。
しかしながら、現在の予材状態をすべて正しく書き出せていないと、どういうことになるのか?
それはナビが現在地を正しく表示していないのと同じ状態です。つまり、目標とのギャップを正しく認識できず、正しい打ち手を考えられないということです。
予材管理シートもメンテナンスが大切
白地を書いたとしても、その後今期の見込みがないと判断されるものは消さなければなりません。
仕掛り予材が今期見込みに移る可能性がないのなら、消さなければなりません。
このように毎日メンテンナンスをしていくのです。
日々、営業活動をしている限り、毎日現在地は更新されていてあたりまえです。
メンテナンスをして、現状を正しく表示していくのはあたりまえのことなのです。
現在地が正しく表示されていないということは、目的地に向かう手段の選択を間違えることを意味します。ですから、そうならないために、予材の状態を定期的にメンテナンスして、現在地を確かめ、目的地である目標までどのように向かうべきか俯瞰して打ち手を考えなければなりません。現在地の表示が間違っていたがために、打ち手を間違えた結果、目標達成できなかったなんて、そんなもったいないことはありません。
さて、もし突然「メンテナンスをしていますか?」と尋ねられたら、あなたはどのように答えますか?
「はい、毎日、予材をメンテナンスしていますよ」
そう答えられるなら、予材管理が習慣化している証でしょう。
予材の状態を正しくメンテナンスして、目標達成へと邁進し続けてください。