コンサルタントの酒井です。
みなさんには、毎週欠かさず観るテレビ番組はありますか?
わたしにはあります。
それは、「NHKのど自慢」。
普段テレビをあまり観ないわたしですが、この番組に限っては、時間さえ合えば必ずチャンネルを合わせて観てしまうほど、ハマっています。
その理由は3つあります。
1.出場者を応援したくなる
ひとつ目は、出場者を応援したくなるから。
出場者は、前日開催された予選会を見事通過した20組。
この日のために練習に練習を重ねてきたであろう歌を披露するわけですが、
緊張が表情に表れています。
当然でしょう。
自分の歌が生中継で全国放送されるわけですから、緊張しないほうがおかしいです。
ただ、緊張が表情だけならまだいいのですが、普段はもっと上手なはずなのに、緊張のせいで、声が出ない人、音程が外れてしまう人などがいると、とっても応援したくなります。
「頑張れ~!」「あ~、いい感じだったのに、ちょっと外しちゃったな~」
かなり入り込んで応援してしまいます。
でも、結果的に鐘がいくつであろうが、歌い終わった後の表情がみなさん清々しくて、
観ている方も気持ち良くなるのがこの番組のいいところです。
2.選曲への想いに感動!
二つ目は、選曲への想いに感動するから。
出場者は中学生からお年寄りまで老若男女さまざま。
歌がうまいからというだけで選ばれるのではなく、
応募ハガキに記入する「選曲理由」が重要なようです。
「昨年亡くなったおばあちゃんのために歌います」とか「お父さんへ日頃の感謝の気持ちを込めて歌います」とか「離れ離れになって、なかなか会えない親友に向けて歌います」とか。
歌う前に、司会者が軽く紹介するのですが、その背景を知ったうえで聴くと、日曜のお昼ということを忘れて、感動が涙となって表に出てくることも珍しくありません。(めっきりわたしも涙もろくなりました…)
プロの歌を聴くのもいいですが、素人が素直な感情をメロディーに乗せて歌う様は、感動を呼び起こすものです。
また涙だけでなく、笑いもたくさんあり、本当に楽しめる番組なのです。
3.司会者の進行が素晴らしい!
そして最後の三つ目は、司会者の進行が素晴らしいから。
この番組は、12:15~13:00までの45分間の生放送。
出場者の入場から始まり、20組の歌披露、ゲストであるプロ歌手2名の歌唱、そして最後に特別賞、チャンピオンの発表と続きます。
現在司会を務める小田切千アナウンサーは、話を聞いて盛り上がった絶妙なタイミングで、次の出場者を呼び込むというのを繰り返していきます。
でも生放送なので、ハラハラドキドキすることも少なくありません。
小田アナウンサーの質問に対して喋りすぎてしまう出場者がいるのです。
素人参加番組だからこそ味わえるハラハラドキドキ感。
「大丈夫か?今ので、だいぶ時間が押している気がするけど、時間通りに終わるのかな?」
このようにハプニングがあると思ってしまいます。
でも、不思議と、毎回時間通りにチャンピオンの発表があり、
そしてエンディング曲が流れ、見事に番組は終わっていくのです。
これはアナウンサーの進行の技術はもちろん、
13:00終了から逆算したタイムテーブルが精密に整っているからこそ
成せるのだろうと思います。
もし時間通りに終わらなかったら、今週のチャンピオンが誰なのか分からないまま、という事態になるわけです。
そんなことになったら、NHKには苦情が殺到するでしょう。
決してそんなことはあってはならない。
だから、細かに台本が作られるのはもちろん、おそらく番組制作サイドでは、事前に合格者、不合格者もある程度決めたうえで、番組はスタートしているのだろうと推測します。
そうでなければ、毎回こんなに再現性高く、ピッタリ時間通りに終わるはずがありません。
予材管理シートとのど自慢の共通点
予材管理シートにも、再現性高くあたりまえに目標達成させるために、NHKのど自慢と同じ設計がなされています。
それは予材ごとに次回活動予定日を設定するという点です。
いわば、NHKのど自慢のタイムテーブルです。
NHKのど自慢が、13:00に終了するために出場者ごとに振り分けられた時間配分があるのと同じように、予材管理シートにも期日までに目標達成させるために、予材ごとに活動予定日を設定するのがルールです。
万が一予材が失注となるハプニングがあった場合でも、予め仕込まれた2倍の材料一つひとつに対して、受注とその期限から逆算した活動予定日を設定し、都度更新しているからこそ、安定して目標を達成させられるのです。
「期限から逆算して、計画を立て実行する」
これはあたりまえに目標達成させるための基本中の基本ですが、言葉で言うほど簡単ではありません。
しかし、それを可能にするのが予材管理です。
それにしても、日曜日の昼間、NHKのど自慢を予材管理と関連付けてしまうのは、一種の職業病かもしれませんね。