予材管理クラウドサポートスタッフの村瀬です。
ある総合商社の営業所長の予材管理表を拝見していたときこと、「機械設備の更新」という予材が4件ほど、白地に記載されていました。
この白地の詳細をお伺いすると、部下の方たちがお取引先の工場へ訪問した際に、その工場の現場マネジャーから、「機械が古くなってきたので、そろそろ機械を買い替えたいんだ」とお聞きしてきたとのこと。
マネジャーは雑談の中でポロリとこぼしただけで、購買部署からのお声掛けではないそうですが、すかさず予材にしていらっしゃるのは、さすがです。
ただ、今回のように、予材が「現場が聞いてきた案件」ばかりになると、予材管理ではなく、案件管理となってしまう恐れがあるのです。
<参考>案件管理、探索管理、予材管理 3つの営業管理それぞれの特徴について
今回の案件は、営業担当者が「たまたま」予材となる情報を仕入れることができました。
これは、発生的な白地です。
日頃のラポール(信頼関係)の構築の成果ですから、もちろん、悪いわけではありません。
<狙って営業活動できていますか?
ただ、安定的に目標予算の達成を目指すのであれば、「たまたま」に頼るのではなく、仮説を立てた上で、狙って営業活動を行ってほしいなと思います。
予材管理を行っているのであれば、
「機械設備の更新というマーケットはないかな?」
と考えていただきたいのです。
その際の思考パターンは、次の通りです。
自分の営業エリアで、自社が販売している機械を使っているのは、○社くらい
↓
更新のタイミングが到来しているのは○%くらい
↓
金額は○円くらい
↓
うち、○%くらいは押さえたい
↓
だから、白地予材の金額は○○円だ!
そして、この金額を実現させていくために、行動を行っていくのです。
もちろん、実際に活動してみたところ、なかなか機械が壊れなくて、更新のタイミングが来ているお客様が想定よりも少なかった、など、数字の下振れ、上振れなどは発生することもあるかと思います。
それでも、予材が発生するのをただ待っているだけでは、たくさんのお客様に気が付かず、日々過ぎてしまっているかもしれません。
今回の営業所長にも、この話をお伝えしたところ、「確かに今までは、機械の更新がないか気を付けろよ、と声はかけていたものの、部下が案件を持ってくるのをただ待っていたよ。結構ヌケモレがあったのかなぁ」と、反省した様子でした。
予材は現場からの積み上げだけでなく、上から仮説を立てて行動することも、とても重要なのです。