予材管理の現場から 予材管理ブログ

予材管理のなかで、もっとも重要な予材ってどれ?


コンサルタントの酒井です。

予材管理は、目標未達成リスクを回避する営業マネジメント手法です。
目標未達成リスクを回避させるために、【見込み・仕掛り・白地】の3つの予材を目標の2倍の状態にすることが基本です。

では、3つの予材【見込み・仕掛り・白地】のうち、予材管理において、もっとも重要な予材はどれでしょうか?

【見込み】でしょうか?それとも【仕掛り】でしょうか?はたまた【白地】でしょうか?

「そりゃあ~、【見込み】が多いことがもっとも重要じゃないか?」
「いや、提案している件数、つまり【仕掛り】が多いことが重要でしょ?」

残念ながら、両方とも不正解なんですね。
正解は、【白地】なんです。
予材管理においては、もっとも重要な予材は【白地】なんです。

営業活動で「白地」が一番大切な理由

なぜか?
以下の2つの設問に答えることで、ご理解いただけるでしょう。

(設問1)
「【見込み】の数を増やすためには、どうすればいいですか?」

深く考えないでください。答えはシンプル、「【仕掛り】の数を増やすこと」です。
あたりまえですが、仕掛けないことには見込みの状態にはなり得ません。

では、次。
(設問2)
「【仕掛り】を増やすためには、どうすればいいのか?」

もうお分かりですね?
そうです、答えは、「【白地】の数を増やすこと」です。

「【白地】→【仕掛り】→【見込み】」

つまり、【見込み】を増やすには、【仕掛り】を増やさないといけないし、【仕掛り】を増やすには、【白地】を増やさないといけないわけです。

目標未達成リスクを回避するための源泉が【白地】なのです。

目標達成には「逆算思考」が大切!

予材管理は逆算思考です。

例えば、10件の【見込み】を作ることが目標の営業パーソンがいた場合、何件の【仕掛り】が必要か、逆算して考えます。
【仕掛り】が10件では足りないでしょう。【仕掛り】から【見込み】になる確率(=コンバージョン率)が100%なら問題ありませんが、そんなことはなかなかありません。
仮に確率が50%だとしたら、2倍の20件の【仕掛り】が必要だと逆算できます。

では、次に20件の【仕掛り】を作るにはどうすればいいでしょうか?
その状況で、「Z社は、提案すれば今期受注になるかもしれない…」「X社も」「Y社も」と膨大に考え続けることが必要です。これが【白地】を考えるということです。

この膨大に考えた【白地】。そして【仕掛り】と【見込み】の合計が目標の2倍あることが目標未達成リスクを回避します。

【白地】とは【仮説】と言い換えられます。

たとえば、クルマでA地点からC地点まで、約束の時間までに行かなければならないとき、
■「A→B→Cのルートは混雑していて、間に合わないかもしれない」と考えること
■「A→D→Cのルートで行った方が間に合うかもしれない」と考えること
■「どちらのルートだとしても、混雑していて間に合わないかもしれない」と考えること

このいずれもが【仮説】です。

合っているかどうかは関係がありません。仮説を立てることが大事なのです。
そして、仮説をあらかじめ立てておいて、たとえば「30分早く家を出る」という行動をすることで、間に合わないという未達成リスクを回避できる可能性が高まるのです。

仮説を立ててから行動する場合と、行き当たりばったり闇雲に行動する場合とでは、どちらが目標達成できる可能性が高いかは、言うまでもないことですよね。

【白地】は、目標達成するための源泉であり、目標未達成リスクを回避するための源泉です。

今日も目標絶対達成のために、【白地】を考え、実行していきましょう。