予材管理クラウドサポートスタッフの村瀬です。
前々回のブログで、高い視点から仮説を立てて予材を作ることも大事だという話を、
前回のブログでは、白地の進捗を定期的に確認してきましょう、という話をしました。
その後、また印刷業界の所長から連絡が入りました。
「定期的に白地を確認するようにしたんだけど、やっぱりうまくいかないんだよー」
さっそく所長にお話をお聞きしたところ、前回のアドバイスの通り、所長は定期的に部下と面談を実施し、白地活動の進捗状況を確認しているとのことでした。
そのため、部下たちも少しずつ白地活動に重点を置くようにはなってきたそうですが、所長が期待したほどには、仕掛りになる白地が増えていないとのことでした。
そこで所長に、部下との面談ではどのようなことを確認しているのか聞いてみました。
面談では、白地の進捗状況を部下から報告させ、それに対してこういう提案をしたらどうかとか、成功事例を紹介するなどのアドバイスをしているとのことでした。
部下の営業活動でチェックすべきポイントは?
ただ、所長自身、部下に確認すべきポイントを押さえることができておらず、部下の「作話」に振り回されている印象を持ちました。
所長には、白地の進捗確認は、「量」と「質」に分解して確認してくださいとお伝えしました。
量というのは、営業とお客様との「接点の量」です。
例えば、
・定期的にお客様を訪問していますか?
・キーマン・会うべき人に会っていますか。
ということを、KPIカウントシートを見て確認してください。
もちろん、確認するときには、KPIカウントシートに事実を正確に入力していることが、大前提です。
質というのは、お客様との面談スキルです。
例えば、仮説を持って活動しているか、お客様から必要な情報をもらっているか、納得してもらえる提案を行っているかなどです。
この質を上げていくためには、ロールプレイングを行うなど、個別の指導を行っていく必要があります。
ただ、質の向上はどうしても時間がかかるものです。
ですので、先に量を増やしていくことに注力したほうが、早く効果が表れることが多いのです。
部下たちは営業活動で「会うべき人」を知っていますか?
所長にはもう一度KPIカウントシートと、予材管理シートのアクションプランを見てもらい、白地活動の量が足りているかを確認ながら、面談を進めてもらうことにしました。
すると、
「白地のお客さんへの訪問は増えていたし、
訪問したお客様からこんなことを言われたという報告もよく聞いていたんだよ。
だから白地の活動もちゃんとやっていると思ってたんだ。
だけどよくよくKPIカウントシートを見てみたら、
会っていたのは発注権限のない担当者ばかりだったり、
そもそもキーマンが誰なのかもわかっていなかったり。
俺、面談で何を確認してたんだろう。。。」
そうです。ちゃんと訪問していると思っていたのに、担当者など話しやすい人ばかりに会っていて、肝心の発注権限者に会えていなかったり、キーマンがだれかを探ろうともしていない営業担当者が多かったのです。
また、キーマンに会えていても、2,3度訪問したら、その後は理由なく自然消滅してしまっているお客様もありました。
どうやら白地がなかなか仕掛りにならないのは、そもそも会うべき人に定期的に会っていないことが原因のようでした。
白地の進捗確認を行っていく面談では、何を確認していくべきなのかを明確にしたうえで、KPIカウントシート、予材管理シートに書いてある「事実」を元に部下と話をしていくことがとても重要です。
所長は、
「部下の意気込みとか、取引先の人の感想とかに一喜一憂していては、ダメですね。
事実、事実、事実、その事実の積み重ねを元に部下と話をすることが大事なんですね。。。」
としみじみ語っていました。