予材管理クラウドサポートスタッフの北村です。
先日、いつものように担当している営業パーソンの予材を拝見していると、前回拝見した時に白地として書いていた予材が仕掛りに変わっていました。
北村:「○○様!前回予材管理シートに書いた白地が仕掛りになりましたね!!」
営業パーソン:「そうなんです。××って会社に発注していたのを、うちでやってくれるって言って下さって。」
北村:「よかったですね!!今回なぜ発注先を○○様に変えて下さったのですか?」
営業パーソン:「えっ?うーん…なぜでしょうか?うーん…頻繁に顔を出して仲良くなったからですかね?正直よく分からないです」
せっかく自分で考えて立てた仮説(白地)が、実になろうとしているに、
“なぜお客様が自分から買おうと思って下さったのか?”が分からないという非常に勿体ない状況…。
「自分でアプローチをしたんだから、なぜかなんて自分が1番良く分かるでしょ。」
そう思ってしまう管理職の方も多いかと思いますが、実はそんなことはありません。
受注できた理由がわからないのは仕方のないこと?!
例えばこの方の場合、今までは既存のお客様先を周り、発注があったら対応をするという比較的待ちの営業をしていました。
その為、今回予材管理を導入するにあたり初めて白地(仮説)を考え能動的にアプローチを始めたのです。
今まで能動的に動き、取りに行くことがあまりなかった営業パーソンの場合、初めは自分自身の取った言動の中で何がお客様に刺さったのかが分からないということがあります。
理由が分からなければ、次回に活かすことも自信に繋げる事もできません。
そこで部下をお持ちの方で、特に予材管理を始めたばかりの方にお願いしたいのが、部下の予材が動いたとき、中でも白地が仕掛りに変わったときに敏感になっていただき、積極的にコミュニケーションを取っていただきたいのです。
予材が動いたときが「部下」の成長タイミング
予材が動いたときは、考えたものが形になっていくときであり、部下の方が成長出来る絶好の瞬間です。
ですから、まず「予材が動いてよかった」で終わらないように、なぜ予材が動いたのかを質問していただき、部下の方に考える瞬間を与えてあげてください。
部下の方がなぜ予材が動いたのか分からないようであれば、さまざまな切り口から一緒に理由を探し(もしくは理由を知る術を教え)次へ繋げてあげていただきたいのです。
そして、コミュニケーションを取る際は出来るだけリアルタイムがベストです。
言わずもがな、時間が経つと人の記憶はどんどん薄れていきます。
「エビングハウスの忘却曲線」という有名な実験結果がありますが、人は20分後に42%、1時間後に56%、1日後には74%を忘れてしまいます。
つまり、時間が経過してからお客様の反応や言っていた言葉を聞いても、「うーん、確かこうだったような…。」と不確かな情報になってしまうのです。
先ほどの営業パーソンともその場で一緒になぜ今回お客様が依頼して下さったのかを振り返り、上司の方には予材が動いたらコミュニケーションを取っていただけるようお願いをしました。
「予材管理シートを見ながら部下と話はしているよ!」という方でも、“時間をあけずに”となるとなかなか出来ていない方が多いです。
みなさまも「成長を後押しする絶好のタイミングでコミュニケーションを取ること」をぜひ意識してみてください。