コンサルタントの酒井です。
「待つわ」と言えば、あみんのとても有名な曲。
Wikipediaによると、デビューシングルながら、1982年のオリコン年間売上1位となるヒットを記録し、週間チャートでは6週(8月30日 – 10月4日付)にわたり1位を獲得したのだそうです。
ちなみに、私は1981年生まれですから、当然ながら、その当時の記憶は全くありません。
それでも、この曲は知っていて、岡村孝子さんと加藤晴子さんのハーモニーはとても心地がよく、ときどき聴きたくなります。
私 待つわ いつまでも 待つわ
たとえあなたが ふり向いてくれなくても
待つわ いつまでも 待つわ
他の誰かに あなたがふられる日まで
好きな人のことを待ち続ける心を綴ったこの歌詞には切なさを感じずにはいられません。
最近、「待ち」ましたか?
ところで、「待つ」という場面は日常生活の中でも頻繁にあるものだと思います。
- 電車がやってくるのを待つ
- 信号が青になるのを待つ
- 病院で診察の順番を待つ
- お店で注文した料理ができるのを待つ
- メールを送って、返事を待つ
考えてみると、これら待つという行為すべてに共通するのは、相手があるということ。自分ではその間どうすることもできない状態です。
「電車に早く来い!」と言ったところで、早くやって来るわけではありませんし、病院で呼ばれるのが遅いからといって、順番を変えてもらうことはできません。
つまり、「待つ」という行為は、「自分は何もしない」行為と言えます。
何もしないことを行為とは言えるかは別にして。
では、待つという行為によって得られることはあるでしょうか?
電車なら、時間になればやって来るでしょう。
たとえ遅れていたとしても、災害や事故でもない限り、やって来ます。
信号でも病院でも同じです。
よっぽどの異常事態でない限り、待っていれば期待するレスポンスは返ってきます。
ビジネスの「待つ」ってどういうこと?
では、ビジネスの世界ではどうでしょうか?
- 折り返しの電話を待つ
- 申請書の決裁を待つ
- 上司からの指示を待つ
- 営業提案の返事を待つ
- 広告の反応を待つ
「待つ」というのはビジネスの世界でも相手があってのこと。
そして、「待つ」というのは、その間、「自分は何もしない」という状態です。
しかし、ビジネスの世界では、電車や病院のように、期待するレスポンスが必ずしもあるわけではないものです。
むしろ期待するレスポンスがないことの方があたりまえと捉えたほうがいいかもしれません。
特に、商品優位性があり、お客さまからの引き合いにより、商品が売れている会社は注意が必要です。
また、その状態が長らく続き、お客さまからの依頼に対応することが自らの仕事であると認識している営業パーソンは注意が必要です。
企業間競争の激化で、商品力で差別化ができなくなった瞬間、立ち行かなくなってしまうからです。
その結果、停滞している企業を痛いほど見てきました。
今売れていても、来年、再来年と売れ続ける保証はどこにもないのです。
ビジネスの「攻め」の習慣を手に入れるには?
では、「待ち」の習慣を捨て去り、「攻め」の習慣を手に入れるにはどうすればいいのでしょうか?
それは、ズバリ予材管理を始めることです。
予材管理の「予材」とは「予定材料」の略。
つまり、「予定材料=未来の材料」を管理するのが予材管理です。
すでに発生している案件を管理するのとは異なり、
「どの顧客に対して、どの商材を、いつ、どのように提案すれば、受注になる可能性があるのか仮説を立てること」と「実行した結果の予材状態」を管理するのが予材管理です。
「待ちの習慣」が長くあり、仮説を立てたうえで能動的に行動する「攻めの習慣」がない方は、とても苦労します。
「どの顧客に対して、どの商材を、いつ、どのように提案すれば、受注になる可能性があるのか」
仮説を立てると言われても、仮説を立てられません。
でも、それはある意味、仕方がありません。攻めの体験がないからわからないのです
習慣を変えるためには、「インパクト×回数」が必要ですから、我々コンサルタントは支援を通じて、「インパクト×回数」を繰り返し、習慣づけをしていきます。
ビジネスの世界では、「待つ」という行為が習慣化している人や組織は危険です。
「待つ」ということは、「何も考えていない」のと同じです。
売上が下降しているからといって、恋愛のように、「切ない」と感傷に浸っている場合ではありません。
予材管理で、攻めの習慣を手に入れていただきたいです。