予材管理の現場から 予材管理ブログ

営業のターゲット選定の決め手は「誰につながってるか」


コンサルタントの山北です。

過去、私が支援に入る多くの営業組織では予実の管理だけしかしていない企業や商談までしか管理していない企業がほとんどでした。

ですが、最近は見込み客に提案するまでのプロセス管理や、営業ターゲット先の管理をしている営業組織が増えてきたように思います。

どれぐらいのポテンシャル(販売余地)があるかニーズを持ってそういそうな業種はどこか、業態の仮説を立てたうえで、ターゲットを選定して営業アプローチをする。

その考え方は多くの営業組織に浸透しつつあると感じます。

ですが、多くの営業組織では、ターゲット選定をした膨大な顧客リストが商談や受注につながっていないという問題があります。

商談につなげるコツ「ラインコントロール」

その要因は、ターゲット選定の際に顧客との「ラインコントロール」を考えずにターゲット選定しているからだと考えます。

多くの営業組織では、下記のような顧客リストを使っているのではないでしょうか。

・ホームページから検索して作成した顧客リスト
・帝国データバンク商工リサーチで条件検索して購入した顧客リスト

こうしたリストは簡単に営業対象先をリストアップすることはできます。

しかし、対象先の決済者や担当者と会話するための道筋(ライン確保)が無いリストが膨大にあっても、初回のテレアポや、飛び込みではなかなか次の営業ステップに進めることができません。

営業の種類によっては、飛び込みやリストに対する新規テレアポを膨大に行うのが一番効率的な営業手法である場合もあります。

ただし初回面談につながる確率は低いのが当たり前です。

そこで私はまず、リストアップした対象の担当や決済者と会える可能性が高い根拠をリストに記載してもらいます。
相手と会うためのラインがコントロールを考え、維持できているか確認するためです。

下記はその1例です。

・過去名刺交換したことがある
・過去商談まではできたが敗退してご無沙汰になっている
・展示会や、その他の関係で知り合った先
・自社の別拠点で取引があるが自分のエリアでは取引が無い先
・自社の仕入先やパートナーが活動している先

(その他様々なライン確保手法があります)

相手を特定できていたり、紹介をもらえる可能性がある先など、相手の担当者と会話できる可能性の高い手順がある先を対象にすると、全くゼロからスタートするアプローチと比べて初回面談までの確率が大きく改善します。

初回面談率100分の1の場合5件の初回面談を取るために500の電話アプローチが必要だったのが、ライン確保できている対象をリストアップすると5件の初回面談を25の電話アプローチで獲得できる(初回面談率5分の1)になるケースもあります。

この部分はターゲットリストの作成にまでマネジャーが介入しなければできないことですが、業種によっては驚くほど成果がでます。

ターゲットリストを作成しても上手くプロセスが進まないとお悩みの方はぜひ、「ラインコントロール」を意識して活動を進めてみてはいかがでしょうか。