コンサルタントの桑原です。
予材管理における3つの材料「見込み」「仕掛り」「白地」
私の記事で前々回は「見込み」について、前回は「仕掛り」について解説しました。
今回は「白地」について解説します。
「見込み+仕掛り+白地」で「事業目標の2倍」を積み上げる
先日発売された「予材管理のすべて」45頁以降に詳述されているように、「見込み」と「仕掛り」については現場で発生している事実をもとに、足し算の発想積み上げるものです。
しかし、「白地」は引き算の発想で積み上げるもの、と明記されています。
つまり「見込み」「仕掛り」と「白地」では発想そのものが異なり、積み上げるというよりはむしろ不足する分を埋める、という姿勢で仮説を仕込む必要があります。
多くの営業マネジャーが「白地」を考えられない
多くのマネジャーがここでつまずきます。
「うちはルートセールスなので、2倍の白地などない」
「2倍の白地など、机上の空論だ」
このようなお声を多々いただきますが、このようなご発言をされる方はもれなく、今まで自ら考えずとも会社が営業材料、白地を与えてくれてきたのでしょう。
これらの多くは、営業個々の力ではなく会社力(先達たちが作り上げてきた顧客やブランド等)によるものです。
創業時あるいは会社力がなく、不遇の時代から市場をゼロから切り拓いてこられた方であれば、
「あらゆるリスクを勘案すれば、2倍程度の白地などあたり前にもってなきゃ」
「一商談でも多くのシナリオ仕込んでいくのに、今期目標となればなおさらですよ」
という反応を間違いなくいただきます。
白地とは未だ見ぬアイデア、仮説、あるいは決意表明を数値化したもの、これら予め定めた営業材料を生み出すために管理するのが「予材管理」です。
最低でも目標達成させる仮説を、予め定めるからこそ正しく営業の行動と時間を配分することができます。
予材管理をはじめるのであれば、この大原則を忘れずに臨んでいただきたいと思います。