コンサルタントの酒井です。
今日で2月が終わり、明日から3月ですね。まだまだ寒さはありますが、日々少しずつ春を感じることも多くなってくるでしょう。
明日は3月1日ですが、ここ数年、3月1日にスタートするものがあります。それはなんだか分かりますか?
学生の就職活動です。
2019年卒の大学生の企業エントリー受付が3月1日から開始となります。
企業説明会が解禁されるため、これから街にはリクルートスーツに身を包んだ初々しい若者の姿が増えることでしょう。
現在の採用環境は、ご存知の通り、売り手市場。
リクルートワークス研究所が発表した2018年3月卒業予定の大卒求人倍率は1.78倍。しかも、従業員300人未満の企業の求人倍率は6.45倍と、「超」が付く売り手市場です。
しかし、売り手市場だからといっても、就職希望者が全員就職できているわけではありません。
一定数が1社の内定も得られないまま、大学を卒業しているという事実があります。
私はアタックス入社前、大学生の就職支援を行う会社に在籍していました。そこで約9年の在籍中、3,000人以上の学生と面談してきました。
そんな膨大な数の面談を通じて、私は就職先の決まらない学生には3つの特徴があることに気づきました。
- 応募先が間違っている
- 応募数が少ない
- 面接で自分をうまく表現できない
の3つです。
順に解説していきましょう。
1. 応募先が間違っている
実は、これが最も多いパターンです。
志望する業界を限定し過ぎたり、偏重し過ぎたりして、すべて玉砕してしまうパターンです。
その業界が自分に合っている場合なら良いのですが、合っていない場合はすべて「お祈りメール」をもらうことになります。
※お祈りメールとは・・・日本の就職活動における用語の一つで、企業からの不採用通知の俗称
ただ、自分が合うのがどんな業界なのか、どんな企業なのか、どんな働き方なのか、社会人経験のない学生には分からなくてあたりまえです。
「理解=言葉×体験」ですから、仕方がありません。
しかし、社会人経験があり、膨大に採用現場を見てきた人間からすると、「キミはその業界だと合わないんじゃないかな」と客観的に分かるものです。
2.応募数が少ない
学生のなかには、「今まで生きてきて初めて味わう挫折が就職活動」という学生も少なくありません。
推薦入試の広がりもあり、これまで不合格を受けたことがない学生が増えています。
そんな学生にとって、不合格というのは今まで体験したことのないインパクトなわけです。
自分を否定されたという感覚を覚え、極端には「自分は社会から必要とされていないんじゃないか」と感じ、就職活動をやめ、引きこもってしまうという学生も少なくありません。
気持ちを切り替えて、他の会社に応募し続ければ、自分を認めてくれる会社と出逢う可能性もあるはずなのですが、行動をしなくなってしまうのです。
そうなれば、当然就職先の選択肢は狭まってしまいます。
3.面接で自分をうまく表現できない
これはイメージしやすいでしょう。
企業側が選考時に重視するポイントの上位には、いつも「コミュニケーション能力」が挙げられます。
だからコミュニケーションに難があるのはマイナスポイントです。
しかしながら、これはある程度、場数を踏むことによって、向上させられるものです。
ほとんどの学生が就職活動開始当初の面接はうまくいかないものです。
それでも面接を繰り返し受け続けることで、ダメだったところを振り返り、改善をすることで、多くの学生が上達していきます。
就職活動においても、PDCAを回せる人がうまくいくわけです。
ちなみに、就職活動前と後とでは、「同じ人か?」と思うほど、学生は見違えるように変わります。
それは面接によりコミュニケーション能力が高まるということだけでなく、それまでの学生生活では接触する機会のなかった社会人と対面したり、不安でいっぱいの大変な体験をしたりすることで、ひと回りもふた回りも成長するのです。
まさに未知の体験を繰り返すことで、人は成長するのだと思います。
「就職先の決まらない学生」からできない営業活動の問題点を学ぶ
さて、この就職先の決まらない学生の3つの特徴
- 応募先が間違っている
- 応募数が少ない
- 面接で自分をうまく表現できない
これは、目標達成させられない営業パーソンの特徴とも重なります。
- 行くべき先に行っていない
- 顧客接触数が少ない
- 相手に合わせて、提案ができない
これらは目標を達成させられない営業パーソンの典型的な特徴と言えるでしょう。
そんな営業に頭を悩ませている経営者、マネジャーの方は少なくないと思います。
これは思考習慣と行動習慣の問題です。
では、どうすれば、この3つを改善させられるのかというと、それは、まさに、予材管理をやることなのです。
予材管理では、
- 行くべき先に行っているか
- 適切な顧客接触の計画と実行がなされているか
- 相手に合わせて、仮説を立てたうえで提案をしているか
をマネジメントすることができるようになります。
そう考えると、就職活動と営業活動って似ていますね。
就職活動は、自分を企業に売り込む営業活動ですから、予材管理の発想が応用できます。
いつか、予材管理を使って、学生の就職支援をしたいですね。
予材管理を運用すれば、就職活動の目標を絶対達成させられる自信があります。