コンサルタントの酒井です。
2月25日に幕が下ろされた、4年に1度の冬季オリンピック。
今大会、日本が獲得したメダルは金4、銀5、銅4の計13個です。
冬季では1998年の長野大会の10個を超えて1大会最多となったということで、連日のメダルラッシュに日本中が沸きましたね。
私も、テレビの前で釘付けになって応援しました。
一方、メダルラッシュのほかに話題になったことがあります。
それは、競技日程についてです。
誰のためのオリンピック?
例えば、フィギュアスケート。
通常の大会は、公式練習が午前、本番の演技が昼から夜にかけて行われますが、平昌五輪は多くの日程が午前10時スタート。
試合当日の公式練習は早朝になるため、選手は就寝と起床時間を前倒しして対応しなければなりませんでした。
これは、フィギュアスケートが米国で人気だからです。午前10時開始だと、米国東部は午後8時で、ゴールデンタイムに当たるのです。
欧州で人気のスピードスケートは多くの種目が午後7時以降の開始。小平奈緒選手が金メダルを獲得した女子500メートルは、欧州の昼に当たる午後9時ごろの開始でした。
ジャンプ男子ノーマルヒルの決勝は午後11時15分から始まり、2回目が終わったのは午前0時過ぎでした。
天候は夜になるほど悪化して気温は-12度。
45歳の葛西紀明選手は、
「こんなの中止でしょう、と心の隅でちょっと思った。ジャンプ台の上で寒さに耐えていた」と語っていました。
これらの競技日程は、国際オリンピック委員会(IOC)が、収入源となるテレビ放映権に配慮したものです。
「アスリートファースト(選手第一)」ではなく、巨額のテレビ放映権料を支出する欧米テレビ局の意向を反映した「マネーファースト(お金第一)」といえる競技日程だったというわけです。
この件に触れ、「何を第一に考えるか?」という視点は非常に重要だと思いました。
第一ということは、第二も第三もあるということ。つまり、全部大事だけど、優先順位として何を一番大事にするか、という話です。
バスの運行会社なら、定刻通りの運行は大事だけど、何よりも大事なのは乗客の安全。この順番が逆転してしまうと、無茶な運転も許されることになってしまいます。
マスコミなら、大衆ウケするネタを扱うことは収益構造上大事だけど、なによりも大事なのは、国民が知るべき情報を事実として報道すること。
この順番が逆転してしまうと、我々は知る権利を奪われてしまいます。
つまり、守るべきスタンスとして、第一に考えるべきことは何かをちゃんと決めておくことが重要なのです。
営業で第一に考えることとは?
みなさんは、何を第一に考えて、取り組んでいらっしゃいますか?
予材管理においては、何を第一に考え、取り組むべきかを明確にしています。
それは予材管理シートをご覧になれば、分かります。
(※ご覧になったことがない方は、こちらからダウンロードできます)
予材管理シートの構成は、左から
【状態】【顧客名】【予材名】【月】【金額合計】【次回活動予定日】【選定理由】【具体的な活動内容と数値目標】となっています。
各項目を埋めると、例えばこうなります。
【白地】【㈱ABC】【商材XYZ】【5月】【150万円】【3/13】【ABC社は他社商材OPQを現在使用しているが、品質と価格面で不満があると考えられるため】【先方担当者林様と3月中にアポイントを取り、加藤課長と同行訪問する】
このように、予材ごとに【左から順番に】考えていきます。
お客様ファーストで営業活動を考えよう!
つまり、予材管理において、第一に考えるべきとしているのは、「顧客」なのです。
商材でもなければ、金額でもありません。
ブログ「白地を考えるのは楽しいことだ!」でも書いた通り、顧客視点で思考するトレーニングの場が予材管理です。
アスリートが最高のパフォーマンスを発揮できるように、最適な環境を整えることが「アスリートファースト」なら、顧客が喜んでいただけるように、顧客から見た自社の価値を考え、最適な提案をすることが「顧客ファースト」です。
予材管理を使って、あらためて「顧客ファースト」で考えてみませんか?