コンサルタントの酒井です。
先日、ある知り合いの誕生日でした。
「誕生日プレゼント、何がいいかな?」「何をあげると喜んでくれるかな?」
お店に行き、あれこれ考えながら、その人に合う品を探しました。
しかし、なかなかピンと来るものがありません。
「うーん、どうしようかな…」「時間もないし、悩むな〜」
しばらく店内を回った挙げ句、何も買わず、そのお店を後にしました。結局、その後、数軒のお店を回りましたが、良い物を見つけられませんでした。
ちなみに、私は優柔不断なタイプではありません。
飲食店に行っても、メニューを見たら、すぐに注文するものが決まりますし、洋服を買いに行っても、最初のインスピレーションですぐに決めてしまいます。
そんな私でも、悩んでしまうのが、人に贈るプレゼントです。
何かプレゼントして喜んでもらいたいんだけど、何がいいのか、決められない。あれこれ探してみたものの、結局決められず、時間ばかりかかってしまう。
みなさんもそんな経験はありませんか?
プレゼントを決められない原因は?
なぜ、誰かへのプレゼントとなると、悩んでしまうのでしょう?
原因のひとつに、「相手のことを知らない」ということがあります。
- 相手の好きなものを知らない
- 相手が今興味を持っているものを知らない
これが原因の大半を占めると言えます。
たとえば、ちまたで今人気があって、お店で並ばないと手に入れられないクッキーがあったとします。
多くの人にとっては嬉しいプレゼントであるに違いありませんが、もし、相手がダイエット中だったとしたら、どうでしょうか?
相手にとっては嬉しくないプレゼントになってしまうでしょう。
もし、相手がダイエット中ということを自分が知っていれば、他の選択肢を考えられます。
しかし、相手のことを知らないがために、「このプレゼントで喜んでくれるかな」「喜んでくれないんじゃないかな」とあれこれと悩んでしまう>のです。
まさしく先日の私がその状態でした。
営業活動に置き換えて考えてみる
実はこの話、営業活動に置き換えることができます。
営業とは、顧客に商品・サービスを販売する仕事です。
商品・サービスを販売して、顧客に喜んでいただき、その対価をいただくのが営業の仕事です。そして、対価を受けた額が大きければ大きいほど、会社から評価されます。
一方で、同じ商品・サービスを扱っていても、営業によって、販売数量に差が生じるという事実があります。
では、その差はなぜ生じるのでしょうか?
この原因のひとつが、「相手のことを知らない」ということです。
- 顧客のことを知らない
- 顧客がどんな課題を持っているのか、何に困っているか知らない
このような状況ではプレゼント同様、「何を案内したらいいか」わかりませんよね?
まずは「お客様」を知る行動からはじめよう!
なぜ知らないのか、といえば、それば、日頃から、相手のことを知るための行動をしていないからです。
相手のことを知るための行動とは、「相手が喜んでもらうものは何か考え、提案すること」です。
先述したプレゼントの場合は、相手は、本当はいらない場合でも、笑顔で「ありがとう」と言って受け取ってくれます。
しかし、営業の場合は、そうではありません。いらない場合は、相手は買いません。
せっかく提案したのに買ってくれないと営業は落ち込みます。しかし、買わないことよって、気づくことがあります。
「この商品が合うと思ったけど、実際は違ったんだな」
「じゃあ、次のタイミングではあの商品を案内してみよう」
売れる営業は、このように買わなかったという事実に基いて、次のアクションを考えるのです。
仮説を立てて、行動し、結果を踏まえて、次の行動を考える。このサイクルがあたりまえにできているのです。
まさしく、この仮説の部分が、予材管理の「白地」です。
相手が喜んでもらえるのは、どんな商品かサービスか、また自社の対応かそれを考え、実行することが、プロの営業です。
つまり、白地とは、『顧客に喜ばれるプレゼントのアイディア』と考えてみるといいでしょう。
普段から、顧客を含め、周りの人たち(家族、同僚、先輩、後輩、地域の人)に対して、自分がどんなことをすれば、喜んでくれるだろうと考えることが大事ですね。
それが、白地であり、自分や周りの人の人生をより豊なものにしてくれると、私は思います。
営業という仕事は、その結果、報酬をいただける仕事なわけですから、素晴らしい仕事ですね。