予材管理の現場から 予材管理ブログ

【目標達成する人】と【目標達成しない人】との明らかな差


コンサルタントの酒井です。

あるコンサルティング先での月1回の現場ミーティング。
先月(3月)は決算月だったため、「PDCAシート」というA4フォーマットを用意して、一人ひとり1年間の振り返りをしてもらいました。

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PDCAシート
78期売上目標【   円】に対して、実績は、【   円】、達成率は【   %】でした。
(先期を振り返って)
◇良かったと自己評価できる行動のポイントは
【                                 】です。(主張)

◇なぜそう考えたかというと、
【                    】だからです。(予材管理クラウドを論拠に)

◇その反面、改善すべき行動のポイントは、
【                                 】です。(主張)

◇なぜそう考えたかというと、
【                    】だからです。(予材管理クラウドを論拠に)

(今期に向けて)
◇以上を踏まえて、今期において、私は、
【                        】することが必要です(課題解決)

◇具体的に、今期私がやりきる行動は、3つあります。
1、【                                 】
2、【                                 】
3、【                                 】

以上をやりきって、今期売上目標【     円】を絶対達成させます。
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PDCAシートでできる営業の共通点がわかる!

このシートを、10人の営業担当者に書いてもらった結果、私自身に気づきがありました。

それは、

  1. 書くスピード
  2. 表現方法
  3. 「状態」と「プロセス」の違いの認識


が、目標達成している営業と達成していない営業とでは、いずれにおいてもレベルの差があったのです。

できる営業の特徴1 書くスピードの差

書くスピードは、日頃から考えているかどうかが表れます。普段からいつも考えていれば、サラサラと書けるもの。

いつも考えていることは、脳の短期記憶に常駐されており、すぐに取り出せる状態になっているからです。

一方で、書くスピードが遅いということは、短期記憶に常駐されておらず、脳の奥深いところに常駐しており、取り出すのに時間が掛かるということ。

短期記憶ではなく、長期記憶にあるわけで、それだけ時間が掛かってしまうわけです。
書くスピードが遅いということは、考えて営業活動していないことの表れなのです。

できる営業の特徴2 表現方法の差

目標達成していない営業ほど、あいまいな表現をします。

たとえば、
「行動量をしっかり増やさないといけない」
「お客様からの見積依頼に対してスピード対応しなければならない」
という表現です。

一方、目標達成している営業は、
「ポテンシャルはあるが、前期比で受注が10%以上落ちている顧客には、訪問を週1回行うようにする」

「商社AA社に対して、
① 4月末までに基本価格表を作成し、提示(見積スピードアップのため)
② 6月までに営業担当者対象の勉強会を開催(商品理解度アップのため)
以上の2つを実施し、商社AA社の売上30%アップを目指します」

数値を用いて計画を立て、実行しなければ、検証も改善もできません。

だから、「しっかり」「もっと増やす」というように定性表現をしている営業は、いつまで経っても目標達成に向けたPDCAが回せないのです。

できる営業の特徴3 状態とプロセスの違いの認識の差

状態とプロセスは全く別物です。

例えば、
状態…広島駅に16時到着する
プロセス…①自宅を12:30に出発する ②名古屋駅13時30分発の新幹線に乗る

となります。

ある状態にするために、物事を進める手順がプロセスです。

目標達成という状態を実現するために、具体的にやりきる行動は何か?という問いに対して、どのように答えるかで、頭の整理ができているかどうかがよく分かります。

◆「毎月新規顧客から5件受注する」

これは、状態でしょうか?それともプロセスでしょうか?

正解は、「状態」です。受注するためには、プロセスが必要です。

◆「毎週20社に対して訪問する」

これは、状態でしょうか?それともプロセスでしょうか?

正解は、「プロセス」です。
たとえば、「毎月新規顧客から5件受注する」という状態にするためのプロセスと言えるからです。

→   状態   →   状態   →   状態
プロセス     プロセス     プロセス

予材管理で営業活動の「状態」と「プロセス」を管理する

予材管理では、
■見込み、仕掛り、白地   =状態
■具体的なアクションプラン =プロセス

に分けています。

日頃から、たとえば、
・白地→仕掛りにするために具体的なアクションプランを考えている
・仕掛り→見込みにするために具体的なアクションプランを考えている

もっと大きく言えば、目標と現状とのギャップを埋めるために、どんなアクションが必要かを考えている人なら、状態とプロセスは、あたりまえに整理できています。

以上を整理すると、予材管理を使って、目標から逆算したPDCAを回せている組織や人は、

  1. 考える習慣が身に付いており、
  2. 定量的に目標と現状とのギャップを捉えることができ、
  3. ギャップを埋めるための具体的なプロセスを導き出すことができる


と言えます。

今回ご紹介したように、組織には2:6:2の法則があり、どうしても個人差は出ます。
しかし、繰り返し予材管理を使ってマネジメントし続けることで、相対的に組織のレベルは上がっていきます。

まずは、現状認識するために、今回ご紹介したPDCAシートを使って、営業担当者のレベルを確かめてみてはいかがでしょうか?

現在の「状態」が分かれば、あるべき姿とのギャップを捉えることができ、ギャップを埋めるための具体的な「プロセス」を考えることができます。