こんにちは、予材管理サポートチームの村瀬です。
「このA案件は30%くらいの可能性があるから、白地で、こっちのB案件は70%くらいは可能性があるので、仕掛りかな?」
ある営業担当者の方が、こんなことを言いながら、予材管理シートを作成していました。
おっと、ちょっと待って!
見込み・仕掛り・白地は「確度」で分類してはいけません。「状態」で分類するのです。
こう説明すると、営業経験がある方ほど、混乱します。
「受注できそうかどうか」で予材を分類していませんか?
多くの営業現場では、こんなやり取りがあるのではないでしょうか。
上司「今日の商談どうだった?」
部下「うーん、なんだか話が盛り上がらなかったですし、考えておきますっていう返事だったので、可能性は低そうです」
あるいは、
上司「今日の商談どうだった?」
部下「先方は前向きな反応でしたし、話も盛り上がって予定時刻を30分もオーバーするくらいだったので、70%くらいの確度ですかね」
といったように、多くの上司はその商談が受注するかどうかの確率を気にします。
もちろん、ひとつひとつの案件の進捗を確認し、受注に向けたアドバイスをするのは上司の重要な役割です。
ただ、それに加えて、上長の方には、部下が目標予算を達成できるのかということに、より注力していただきたいのです。
そのためには、部下がどのような「状態」の案件を、いくら分保有しているのかを管理していただく必要があります。
営業活動を「状態」で管理する理由
では、なぜ確度ではなく、状態で管理しなければならないのか。
確度というのは、確率、可能性のことで、状態とはその案件が置かれている段階とも言い換えることができます。
営業現場において、各案件の「確度」は誰が決めているのでしょうか?営業担当者や上司など、売る側の主観で「確度」を決めているのではないでしょうか。
そのため、「確度」の尺度は経験年数や性格でも異なってきて、人によって物差しが違っています。
一方、仕掛だったら商談が始まった段階など、「状態」であれば誰が判断しても同じ結論になる客観的な状態で分類できます。
そのため、部下の思い込みや期待に左右されることがありません。
目標予算を達成していくためには、目標と現状のギャップをつかんで、問題個所を発見して改善を促したり、行動配分を指示しなおしたりと、たくさんの判断が必要となってきます。
その判断を正確に行うには、事実に基づいた材料が必要です。
だから予材管理では、案件を主観に基づいた「確度」ではなく、客観的な「状態」で分類して、管理しているのです。
予材管理を行っている方は、ご自身や部下のが「確度」で予材を分類されていないか、予材管理を行っていない方は、部下の思い込みで、判断を下していないか、ぜひ考えてみてくださいね。