コンサルタントの岩山です。
私は営業コンサルタントとして、中堅・中小企業の現場に入り込み指導をおこなっています。
ですから、「世の中の営業担当者やマネジャーがどんな悩みを抱えているのか?」ということについて、非常に興味があります。
もちろん、現場でのヒアリングを通じて営業課題をお伺いするケースが大半。
ですが、それとは少し違う切り口で、もっと気軽に悩みを拾える手段があります。それが「検索予測キーワード」です。
試しに今、yahooで「営業」というキーワードを打ち込んでみると
営業 向いてる人
営業 向いてない
営業 コツ
営業 サボり
営業 辞めたい
営業 女性
営業 志望動機
営業 本
営業 求人
営業 つらい
・・・
と、表示されました。
営業職は、サボれるのか!?
中でも、目を引いたのは「営業 サボり」。なぜかというと、強い違和感を覚えたからです。
私は、年間1,000名の経営者や営業マネジャーらとお会いします。その中で、クライアントの営業担当者に対し営業同行をしたり、業務内容はじめ残業や会議・マネジメントについて等、多岐に亘るヒアリングをかける機会があります。
だからこそ、知っているのです。
営業に関わる人たちが、いかに忙しく過ごしているか。どれだけ毎日頑張っているか。つまり、「サボっている人はどこにもいない」ことを、過去の膨大な経験でもって知っているのです。
ですが、今は情報が簡単に手に入る時代。また、事実なのかそうでないかに関わらず、過多といえるほどの情報があふれています。
そんな現代においてもっとも危険なのは、一部の情報を鵜呑みにしてしまうこと。インターネット等から拾い上げた「サボっている営業マン」の情報を知ってしまったがゆえに、日々多忙を極める自身と比較し、「サボれていいなぁ~」「自分もそうしたい」と思ってしまったり、あるいは自らが置かれた環境に対して不満を抱くようになるのです。
「営業でサボる」ためには、前提条件がある
ですが、ここでのポイントが2つあります。
1つ目は、サボりには前提条件があり、それは「目標を達成していること」。逆にいえば、目標未達成の人がサボっていたとしたら、それはサボりではありません。懲罰の対象です。
そして2つ目。こちらが非常に重要なのですが、「自分はサボっている」と堂々と口に出す人は、実はサボっていません。
学生時代、テスト前に「オレ、全然勉強してねーもん」と言っていたクラスメイトはいませんでしたか?ですが、いざテストを終えるといい点数を取っており、よくよく聞くと前夜4時間も5時間も勉強していた・・・これと同じです。
本人は「サボっている」と口にしているかもしれませんが、周囲の目につかない所でちゃんとやっている。だから結果を出すことができるのです。
なぜ、そうすることができるか?
彼ら彼女らの頭の中には、予材管理シートが描かれており
▼「いつ」の案件になるのか
▼「いくら」の仕事になりそうか
▼「なぜ」お金になると考えたか
▼「次に」何をするか
これらを『自然と』考えてしまっているからです。
しかるべきターゲット先や業務内容にはしっかりと時間・労力を費やし、そうでない所にはかける比重を軽くする。
「サボっている」と口にする人は、ある種、そうして調整を図っているといえるのかもしれません。
もしあなたが「営業でサボりたい」と考えているのなら、サボりを実行すること自体は可能です。
しかし「正しくサボろう」とすれば、今度は、サボるための努力が必要。
その努力をするうちに、きっと気付くはずです。「営業でのサボりは、絶対にあり得ない」ということに。