予材管理の現場から 予材管理ブログ

考える環境作りでビジネス能力アップ?!


予材管理クラウドサポートスタッフの北村です。

私は最近、帰宅時に、人身事故等で電車が止まってしまう状況によく遭遇します。先日は電車に乗り込み、発車して数分で車内アナウンスが流れました。

内容は、「○○駅と○○駅の間で人身事故が発生したという情報が入り、私が乗車した列車も次の駅で運転を見合わせる」というもの。

仕事終わりで疲れている様子の人も多く、車内からはため息も聞こえてきます。

私の家の最寄駅は路線が1つしか通っていません。バスを利用するのも面倒なので、別ルートで行けるところ(駅)まで行き運転再開を待つか、このまま車内で運転再開を待つか、とても迷っていました。

というのも、この時、私は車内で座れていたのです。

別ルートを選択した場合、運転見合わせとなった路線から流れた乗客で混雑となった別路線に乗り換え、ギュウギュウ詰めの車内で立ちっぱなしの状況が予測されます。

一方、そのまま車内で運転再開を待つのであれば、帰宅時間は遅くなるものの、座った状態で本を読むことが出来たのです。

この日は特に急いで帰りたい理由もなく、本を読む時間も欲しかったため、「運転再開時間がそれほど遅くならないのであれば、車内で運転再開を待ちたい。」と考えていました。

 

判断を手助けしてくれたアナウンス

すると再びアナウンスが流れます。

「皆様にはご迷惑をおかけし申し訳ございません。ただいま~という情報が入った為、運転再開は~時頃が予測されます。お急ぎの方は△△線への振替輸送をご利用ください」

このアナウンスのおかげで「なるほど、~時頃か。それであれば振替輸送で途中まで行ったとしても40分くらいしか差が出ないから…このまま電車の中で本を読もう。」と判断することが出来、結果、有意義な時間を過ごすことができました。

この判断ができたのは、「~だから~」という「推測」を車掌さんが教えてくれたからです。

もしも、「ただいま~という情報が入りました」という状況だけ伝えられていたら、私の判断に迷ったままだったと思います。

 

他者視点で会話をしていますか?

状況や事実、情報だけを伝えられると、伝えられた側は「“だから何なのか?”を教えて欲しい!」と考えます。

日常のたわいもない会話であればいいですが、仕事上では「それで?」「だから?」と毎回質問をしなければいけないのは大変困ります。

スムーズな会話、相手に親切な会話を行うために、「だから何なのか?」を常に考え、セットで伝えられるようにしたいですね。

(今回は省きますが、加えて「どうする」というアクションを付け足して伝えることも大切です。)

 

抜けている大切な部分・・・

予材管理ダイレクト支援で営業パーソンの選定理由を拝見している際も、「だから何?」「そこから何を考えたの?」「何を推測したの?」とお伺いしたくなる予材が多々あります。

例えば
「○○でお困りのようだった」
「○○が発売されるらしい」
といった選定理由です。

このように、「状況や事実」を書いて止まってしまい、それに対する「自分の考え」が抜けてしまっていることがよくあります。

特に、「お客様からAを欲しいと言われたら、Aの商品を提供する」といったように、それまで受動的な営業活動が多かった方の場合、「自分の考えを持つ」という思考の癖をつけるまでは選定理由が書けるようになるまで苦戦される方が多いです。

しかし、そういった方でも何回も考えて検証してという仮説検証を繰り返していくことで自然と考える癖が身につき、選定理由も書けるようになります。

 

予材管理でビジネス能力アップ!

得た情報や事実などから自分の解釈や推測を考え、検証をすることで多くの学びを得る事ができます。

先日私が読んだ、大石哲之さんの著書「コンサル一年目が学ぶこと」にも、「ビジネス能力を向上させるのは、情報量ではなく、考えること。考えることは自分の意見を持つこと」「自分の意見をもって情報にふれてはじめて学びの機会が生まれる」とありました。

しかし、「自分の考え」を考える習慣を身につけるためにはトレーニングが必要です。

「これまであまり考える習慣がなかった」という方がいらっしゃったら、予材管理を行ってみてはいかがでしょうか。

予材管理という手法を導入すれば、今までは考えなくてもよかった営業活動の場面でも、否が応でも考えなければいけない環境となります。

営業活動を通じて考える癖がつけば、あらゆる場面でも自然と考えることが出来るはずです。

予材管理を通じて、ぜひビジネス能力向上をはかってみてください。