予材管理の現場から 予材管理ブログ

リーダーシップを発揮できない営業マネジャーの共通点


コンサルタントの山北です。

弊社のビジネスドメインは、営業組織のコンサルティングです。
営業戦略の立案から、マネジメント体制の設計、営業パーソンの教育まで営業で企業を強くするご支援をさせていただいております。

多くの経営者や営業を統括する責任者の方からご依頼やご相談をいただきますが、その中でも圧倒的に多いものは営業のミドルマネジャーに関するお悩みです。

リーダーシップとは?

実は、多くの営業ミドルマネジャーがリーダーシップに関して、勘違いをしています。

研修などでミドルマネジャーの皆さんに「リーダーシップとはどのようなものだと思いますか?」とお伺いすると、次のような答えが返ってきます。

・力強く組織のメンバーを引っ張っていく
・先見性を発揮して、勝利に導いていく
・誰からも愛される存在である

そして多くの方がこのようにおっしゃります。

「自分には向いていない」
「そのような資質がない」

このように言う時点で、ある勘違いをされています。

経営の神様であるドラッカーは、リーダーシップについて次のような言葉を残しています。

「リーダーシップは、資質ではなく、組織の責任者に与えられた仕事です」

リーダーシップを発揮することは、向き不向きというものではなく、組織の責任者が果たすべき役割として理解していなければなりません。

そのためクライアントの経営者や営業統括責任者には、ミドルマネジャーにはリーダーシップを発揮することが仕事であることを理解させなければなりませんとお伝えています。

そのためリーダーシップを発揮するとはどういうことなのかを知る必要があります。
 

ミドルマネジャーに求められる5つの役割

チームのリーダーとなったミドルマネジャーが発揮すべきリーダーシップで重要なことは次の5つです。

・組織の目的の共有
・組織の仕事環境の整備
・組織メンバーへの役割付与と教育
・模範的な振る舞い
・組織メンバーの補佐

上記の内容であれば、組織の責任者になった人は誰しも行わなければならない仕事として理解できます。

しかし、特に営業マネジャーはプレイングマネジャーが多く、自分のプレイヤー部分で手一杯になっているケースが少なくありません。

その結果、仕事としてリーダーシップを発揮することが疎かになり、役割としての組織運営がなされていません。

しかし、チームの責任者である以上は、仕事として役割としてリーダーシップを発揮しなければなりません。

そのためにもまず、ミドルマネジャーに3つの自分事をマインドセットすることをお勧めしています。

不確実性が高くてもチームで成果を出すために

営業活動は成果を得る上で不確実性の高い活動が多く、また市場の変化によって成果の出る活動を変化させなければなりません。

一年前まで成果が出ていた行動が、今年は成果につながらないということもあり得ます。

営業には永続して確実に成果の出る方法は存在しないため、常に活動しながら営業状態を分析して、問題と要因を解決する改善を繰り返す必要があります。

常に、よい状態に近づけるための改善し続けるために、営業マネジャーは部下に指示した行動をやり切らせる力が必要になります。

リーダーシップを発揮して組織を導くことが役割であると同時に、成果を出すためのマネジメントを同時に行わなければ、営業組織の役割である営業目標の達成は安定化させることはできません。

プレイングマネジャーであったとしても、マネジャーの役割としてやらなければならない仕事として理解し、チーム責任者としての役割を果たしてもらう必要があります。

そのためにもまず、リーダーシップとマネジメントとは何か、そして誰がやらなければならない仕事なのかを認識させることからはじめてみてはいかがでしょうか。