コンサルタントの桑原です。
先日、当社が展開している営業特化型の研修での一コマ。
「実はウチの会社、つい先日大手企業との合併が決まりまして…」
自動車業界においてはトヨタ自動車が一足早くグループ内再編に着手し、その後も業界をまたいだ変革の波は留まることを知りません。
また医療業界においては先々月、厚生労働省が全国の公立病院、公的病院の25%超にあたる424病院について「再編統合について特に議論が必要」という異例の発信を行いました。
2020年という節目の年に向け、業界業種を問わず大きな変革のうねりを皆様も日に日に感じておられるのではないでしょうか。
変革の時代に勝ち抜く企業の着眼点
このような変革の時代、目標達成し続けている組織のリーダーが共通して口にするのは、
「桑原さん、今まさにウチ(自社)が飛躍するチャンスなのだよ」
という言葉です。
今までいかに鍛え上げても届かなかった商流の垣根が崩れる。
それは確かなのです。
この記事をお読みいただいている皆様も、同じ認識なのではないでしょうか。
しかし、そのようなチャンスをキャッチアップしビジネスとして形にするためには、経営陣やリーダーのみならず、実際に最前線でお客様と対峙する営業がリーダーと同じ発想をもって事に当たることが不可欠です。
皆様の組織ではいかがでしょうか。
最前線の営業が業界変化からビジネスを拾い上げるためには、お客様のオーダーに受け身で答えるのではなく、お客様のオーダーの真意を俯瞰し仮説検証する力が不可欠です。
キャッチアップ戦略を実現する3ステップ
私は過去の指導から、組織が仮説検証の力をもって成果につなげるに至るには、大きく3つの段階があると考えています。
第一段階:営業の本質を改めて学びなおす
日々こなす仕事ではなく、業界変化をふまえてお客様の真意をキャッチアップする場合、これまで身につけてきた特定分野の知見が邪魔になるケースがあります。
営業とはなにか、仮説とはなにか、変革の時代こそ改めて営業の本質を考え直す機会を設けることが遠回りのように思えて実は一番の近道です。
第二段階:組織の行動習慣を変える
知識はあるべき姿を示しますが、それを繰り返し実践して「あたり前」、つまり習慣的に営業現場で実践できるレベルまで持っていく必要があります。
知識を習得することだけを目的とした勉強は不要です。
当社が「現場に入りこむ」と銘打つのは、まさにこの段階、思考と行動をあるべき姿に矯正することを支援の軸においているからです。
第三段階:PDCAサイクルを通じて試行錯誤する段階
第二段階までは企業の内部環境を整える段階です。
いくら中身を整えても営業はお客様があってのこと。まして外部環境が激変する中、仕組みを整えるだけでは結果は出ません。
ここからがお客様から得た情報を検証し、仮説を立て、失敗を繰り返しながら勝ちを模索する段階に入ります。
2020年以降、「目標達成できた」ではなく「目標達成させた」という組織でなければ目標達成どころか、生き残りさえ危うくなります。
市場変革の荒波の中、今一度、組織がどの段階なのか見つめなおすことも、必要なのかもしれません。
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