予材管理の現場から 予材管理ブログ

営業によって売れる、売れない…の本当の問題点

コンサルタントの桑原です。

2019年も残り1ケ月になりましたね。
年末にむけ、今年のうちに取るべき案件に焦点をあわせラストスパートをかけていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

私は企業規模の大小やBtoB、BtoCなどビジネススタイルにかかわらず、多くの企業に携わっていますが、業績が安定しない企業様で必ず聞くことに一つに「営業によって売れる、売れない、差が激しくて…」というものがあります。

確かに発生している現象自体をとらえれば、その通りなのです。

しかし「営業によって売れる、売れない」を、目標未達成の要因に挙げられる企業様については、組織で行う営業というものをあまりご承知されていないのだな、と私は受け止めます。
 

営業によって売れる、売れないの問題はどこ?

そもそも「営業によって売れる、売れない」というのは、何の基準と比較して「売れる、売れない」と評しているのでしょうか。

営業の仕事は「数値目標の安定的な達成」以外にありません。

「売れる、売れない」の基準がここにあるのだとしたら確かに重要な論点です。

では、なぜ「売れる=数値目標を安定的に達成する」「売れない=数値目標を安定的に達成しない」ということが発生するのでしょう?

その営業が、行くべきお客様への訪問をしていないからでしょうか?

営業を仕掛けているお客様にポテンシャルがないからでしょうか?

目先の作業をこなすことを仕事だと思い込み、不足分を埋めるための営業活動をしていないからでしょうか?

つまり、論点は「売れる、売れない」ではなく、具体的に何がなされていないのか、ということであり、「売れる、売れない」自体は結果でしかありません。
 

「売れる、売れない」の基準が感覚的になっていませんか?

反面、「売れる、売れない」の基準が、「この間、あの案件を落とした」とか「昔の自分ほど数字が取れなくなった」というものであれば、その「売れる、売れない」を解決するためには、タイムマシーンに乗って「この間」に戻ってやり直させるのか、「昔の自分」を取り巻いていた社内外の環境と、お客様を与えるしかなくなります。

これは果たして問題といえるのでしょうか?

少し極端な事例ですね。

ただし、実際に現場でお話をお伺いしていると、ここまで酷くないにしても「売れる、売れない」の基準が、営業が果たすべき役割「目標の安定的な達成」からずれていることが少なくありません。

営業組織を率いて目標を安定的に達成させるために、「売れる、売れない」の論点を、「どうしたら数値目標を安定的に達成させられるか」にあわせて議論してくださいね。