新規開拓営業のコツ~新規営業の成約率を上げる5ステップ

新規開拓営業

「新規開拓リストが足りない」「お客様がいない」「なかなか上手くいかない」…そんな風に感じたことはありませんか?
新規開拓営業の方であれば一度は感じるこの悩み。今回は新規開拓営業の2つの誤解を解いて、新規開拓営業の成功率をアップさせるコツをご紹介します。


新規開拓営業の誤解

「新規開拓するにも、どこに行ったらいいかわからない」
「自分のエリアは行きつくしたけど、どこからも受注できなかった」
「新規営業で飛び込み営業するけれど、反応がイマイチ…」
実は、新規開拓する営業担当者の多くはある誤解をしています。
それは「新規開拓で断られたら、そのお客様は諦め、次のお客様を新規営業する」こと。


新規開拓した会社に担当者がいたので、話を聞いてもらえた。タイミングよく検討時期だったこともあり反応はまずまず。見積もり依頼もあり、好感触。


なのに、先方から一向に連絡はなし。こちらから連絡をとってみると、社内で検討したのですが…とのこと。
あぁ、このお客様もダメだったか…次のお客様を新規開拓しよう!と、このお客様はこれっきり。


ここに新規開拓で受注できない2つの理由が隠れています。


新規開拓営業=飛び込み営業?!

新規開拓だからといって

・担当エリアにある企業をかたっぱしから訪問している
・行きやすいお客様や会いやすいお客様から営業する
ようなことはしていませんか?


このような新規開拓をしている会社では、重要なお客様へのフォローの時間が取れなくなったり、お客様の反応に振り回される傾向にあります。


新規開拓においても行き当たりばったりで飛び込み営業をするのではなく、

・どんなお客様(業界・売上規模・従業員数・エリアなど)にアプローチをするか
・どのような方法で初回のアプローチをするか
・フォロー(担当・頻度・方法)をどうするか
を決めて行うことが大切です。


反応が悪かった新規開拓顧客は見込みナシ?!

「新規開拓で訪問したお客様の反応がイマイチだった…。だからこのお客様は見込みがない」
そんな風に考えてはいませんか。


確かに「子どもがいないご家庭に学習塾の飛び込み営業をしてしまった」とのであれば見込みはありません。しかし「派遣スタッフが数十名いる企業に人材派遣の飛び込みをしたけれど『間に合っています』と言われた」場合、本当にお客様になる可能性はないのでしょうか?

ポテンシャルがあるお客様にアプローチをしたけれど反応がイマイチだった場合、すぐに「ダメだった」と判断していては新規開拓は進みません。お客様が「ほしい」タイミングを見極めフォローし、受注タイミングを逃さないようにすることが重要です。


新規開拓営業の受注率を上げるコツ

コツ1:新規開拓リストを使って新規営業する

効率的に新規開拓する際に必要なもの、それは新規開拓先のリストです。リストを用意する時間がないといって飛び込み訪問される人もいらっしゃいますが、戦略的に新規顧客を育て受注するには新規開拓先のリストが必要です。


新規開拓先リスト作成の際、注意すべきことがあります。それは受注できそうなお客様、新規で訪問しやすいお客様を判断基準にしてリストアップしないことです。


新規開拓リストはポテンシャルを考える

例えば月間の営業目標が2000万円の場合、受注できそうだからといって見積もり金額が10万円のお客様ばかりを回っていては危険です。1ヶ月に最低200件受注しなければ目標を達成することはできません。その場合、新規開拓するお客様は何件になるでしょうか?


また、あのお客様は担当者の感じもいいし、話もよく聞いてくれるという理由だけで訪問するのも危険です。その担当者に決裁権がなければ、話は進みません。


営業目標から考えて、おおよその受注目標金額を設定する。その上で、中長期的な視点でその金額を受注できそうなポテンシャルがあるお客様を新規開拓先としてリストアップすることが大切です。

→ 行くべきお客様を見つけるポテンシャル分析方法


コツ2:新規顧客を定期的に訪問して信頼関係を築く

新規開拓先リストを作成して訪問したけれど、お客様の反応がイマイチ。新規営業先から外すか…。このようなことをしていては、新規開拓先リストが枯渇するだけでなく、本来受注できるはずだった案件を逃すことにもなります。


たまたま初回に対応した担当者の反応がよくなかったからと言って、その方がお客様ではありません。相手が決裁権をもった経営者等でない限りは、いちいち新規開拓時の反応を気にする必要はありません


「間に合っています」と言われても、それは新規開拓営業に対する決まり文句です。決裁権のある担当者と繋がり、関係性をつくるために単純接触を繰り返しましょう。

定期的に新規開拓リスト先に有益な情報をお届けしたり、サンプルをお渡しするなどして顔を見せます。そしてお客様の「今ほしい」タイミングで相談してもらえる・思い出してもらえる・提案できる関係性を築いていきましょう。


新規開拓営業の手順~5ステップ

手順1 新規開拓先リスト作成

新規開拓をおこなう前に、新規開拓先リストを作成します。リストの元は担当エリアの電話帳データ、購入した顧客リスト、展示会やイベントのアンケートなどになります。そのリストを客観的な事実に基づき、ポテンシャルのあるお客様・ないお客様に振り分け、ポテンシャルのあるお客様とみなしたものを新規開拓先としてリストにします。


ここで言う客観的な事実とは、業種・業態・従業員規模・売上規模・所在地など、一般的に公開されている情報です。お客様のほしい・ほしくないや、営業の新規開拓しやすい・しにくいという主観的な情報は関係ありません。


あなたや会社の営業目標から逆算して、充分な金額が中長期的に受注できる可能性があるかどうかでポテンシャルを判断します。


新規開拓リストの作成

手順2 「はじめまして」でデータベース化

1でリストアップしたお客様にコンタクトをとり、新規営業を開始します。この活動を「種まき」と呼びます。


ここで重要なことは、次の「水まき」活動に繋げるために、お客様の情報をデータベース化します。担当者名やメールアドレスなどを必要な情報を手に入れ、再アプローチする準備をおこないます。


手順3 定期的な情報提供で新規開拓先と信頼関係を構築

種をまいたお客様と定期的に接触し、水をあげます。この「水まき」活動の目的はお客様との信頼関係を構築することです。よって、提案や売り込みは控えましょう。


では何をするのか?というと、顔を見せ、名刺や資料をお渡してください。時には栄養価の高い栄養(=お客様にとって有益な情報)も与えてください。お客様が何に関心をもっているか、どんな情報を持つと仕事や生活に役立つか、あらかじめヒアリングし、相手に合わせて情報提供をしていきます。情報は必ず「お客様視点」で吟味してください。商品情報・キャンペーン情報は自社にとって都合のいい情報だということを忘れないでください。


定期的な単純接触を繰り返すことでお客様も相談したいことがあれば、そのタイミングで聞いてみようと思うようになります。その結果、お客様が一番ほしいタイミングで、競合他社に取られることなく受注できる可能性が高くなります。


手順4 育った新規顧客を収穫

お客様と信頼関係ができはじめ、はじめて具体的な商談を持ちかけます。


このプロセスで大切なのは、「どのくらいの期間、水をまいたら商談をもちかけていいのか?」を考えないこと。


植物の成長が環境や種自身に左右されるように、いつお客様がその気になるか、需要が喚起されるかはわかりません。「このお客様から今期中に仕事をもらいたい」と頭に入れつつも、焦らずに、根気よく、定期的に水をまき続けてください。


お互いの信頼の花が咲きかけ、その結果としてお客様から声をかけられてから、具体的な商談をおこないましょう。


手順5 新規開拓先からリピート・アップセル・クロスセル

リピートオーダーやアップセル・クロスセルを受注するには、お客様の信頼を広げることが大切です。例えば、お客様のポテンシャルが「100」あるにも関わらず、「10」しか取り引きがない場合、残りの「90」を受注できるよう信頼を広げていきます。


信頼の広げ方は、「水まき」活動と一緒です。購入後のフォローや情報提供のために定期的にお客様を訪問しましょう。

新規開拓営業の鉄則!大切なステップは?

この5つのステップで安定的な営業基盤をつくるのに大切なのは、手順3と5です。


営業活動のうち、7~8割はステップ3と5に費やすよう意識します。


営業活動の中心が「収穫」になっているのであれば、注意してください。次のお客様が育っていない場合、どんどん営業活動に余裕がなくなる可能性があります。その場合は行動計画の見直しが必要です。


予材管理で新規開拓営業をマネジメント

予材管理とは営業目標の2倍の予定材料をあらかじめ積み上げることで、目標未達成リスクを回避する営業マネジメント手法です。


     新規開拓を予材管理でマネジメントするの3つのメリット

  • 目の前の小さな数字や行きやすいお客様に振り回される営業活動から脱却できます
  • まだ発生していない案件・商談も含め、1枚のシートで簡単に管理できます
  • お客様へのアプローチ漏れを確認しやすくなります

多くの企業で実施している「営業管理」「案件管理」「商談管理」は既に発生している案件(上のステップ4)だけを管理しています。その結果、目に見えている目先の利益だけを追って営業活動をしやすくなるため、行きやすいお客様や金額は小さくてもすぐに受注できるお客様を優先させる傾向にあります。


一方、「予材管理」は、まだ発生していない案件・商談(上の手順3・5)も含めて管理します。お客様のポテンシャルに基づき、「どこに行くか?誰に会うか?」を決めるため、ポテンシャルのないお客様ばかりにアプローチしていた、もしくはポテンシャルのあるお客様へのアプローチが漏れていたというリスクを回避することができます。


ぜひ、みなさんも「予材管理」で新規開拓をマネジメントしてみませんか?下のボタンから予材管理のツールとかんたんガイドをダウンロードできますので、ご活用くださいね。


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